1989年11月9日に崩れたベルリンの壁は、全長155km、高いと
ころでは4m強の高さがあった。いまは一部が記念に残っているだけだが、
写真左は「テロのトポグラフィー」前の壁。ここはナチス時代にゲシュタポ、
SS本部があった場所で、当時の恐怖政治をパネルで展示している。この写真の右手の土手を降りたところで、残してある壁沿いが展示場だ。
写真右は、かつて壁のあった部分を線で明示して、史実を風化させないようにした
ものだ。“BERLINER MAUER 1961-1989”と記してある。このラインは注意して見ていると、市内の至るところに引かれている。
アテネの神殿の門を手本にして18世紀に建てられたブランデンブルク門。
壁崩壊で門の上に登った民衆が、歓喜の旗を振るシーンを報じたTVニュー
スは、今もはっきりと脳裏に焼き付いている。19年前、初めての海外の旅で西ドイツを訪問した。そのさい、西ベルリンに足をのばしてベルリンの壁を見てみたいと思ったのだが、ちょうどフランスでミッテラン大統領が登場したことから「デュッセルドルフの会議取材が終わったら、パリへ飛べ」との指示が急遽出て、果たせなかった。その時の願いが今かなったばかりか、当時は想像もしなかった東西ドイツが統一され、こうして東ドイツの地を踏むこともできた。